タイヤ交換をした後のホイールナットの増し締めは必要なのでしょうか?
この問いの答えは『絶対に必要』です。
数年前の話ですが、12月中旬にノーマルタイヤからスタッドレスタイヤに交換した後の翌1月の仕事中にそう言い切れる出来事がありました。
それは車に乗り始めてから2時間以上が経過したころでした。
最初は『カタカタカタ』という小さな異音が聞こえたので、何の音だろうと耳を澄ませてみるとアクセルを踏んでいる時には聞こえず、減速のためにアクセルを離した時にだけ聞こえてくることがわかりました。
その時点では、スタッドレスタイヤの溝に小石でも挟み込んでしまったのかななどと思っていたので、車を止めてタイヤ周りと車の下周りを覗いてみたのですが、異常は見られませんでした。
気になりながらも、再び車を走らせるとやはりアクセルを離した時にだけ異音が聞こえるんですが、時間が経つに連れて心なしか異音が大きくなっているような感じがしました。
そこでまた車を止めて、タイヤ周りを見回してから何気なくホイールナットを触ってみるとなんと…指でクルクル回るではありませんか!
その時初めて『カタカタカタ』という異音の原因はホイールナットの緩みだということがわかってホッとすると同時に万が一このまま気付かずにタイヤが外れてしまったとしたらと考えたら、あまりにも危険すぎてゾッとしてしまいました。
時速50km~60kmでタイヤが外れれば、大事故につながる可能性が非常に高くなりますので、その前に気付いて本当に助かりました。
その後、レンチを取り出し、ホイールナットを締め直してことなきを得ましたが、安心したのと同時に、なぜホイールナットが緩んでしまったのだろう?と原因を考え始めました。
もう数十年もの間、軽ワンボックスで仕事をしていて、冬と春のタイヤ交換は自分でしていますが、ホイールナットが緩んだのは初めてでした。
この時も1ヶ月ほど前に自分でスタッドレスタイヤに交換したんですが、それが今回に限ってなぜホイールナットが緩んでしまったのかを考えたところ、結論はひとつしかありませんでした。
それは今回のタイヤ交換では初めてトルクレンチを使ってホイールナットを締めたからなんです。
今までは十字レンチのみを使用しており、ホイールナットの最後の締めを強めにしていたんですが、今回からは適正トルクで締めました。
適正トルクで締めたと思い込んでいたのか?はたまたトルクレンチの使い方が悪かったのか?わかりませんが、いずれにしてもいつものタイヤ交換と違うことはトルクレンチを使ったことしかなかったのです。
ちなみに軽自動車の適正トルクは90N・m~100N・mと言われていまして、スズキエブリイの適正トルクも90N・mでした。
その後の調べで適正トルクで締めたとしても、ホイールナットの緩みは出てくる可能性があることがわかりました。
その理由はタイヤ交換直後には、ホイールナットとホイールのセンターが合っていない場合が多く、走ることでセンターが合ってくるようになり、その結果、緩みが生じるようです。
カーショップやタイヤショップなどでタイヤ交換をすると「タイヤ交換後、100kmくらい走ったら増し締めをしてください」などと言われることがありますが、そういった理由からなんですね。
今まで増し締めをしなくてもホイールナットが緩んだなどということが無かったので、増し締めなど気にしたこともありませんでしたが、今回の一件でタイヤ交換後の増し締めは絶対必要だということがはっきりわかりました。
これからはタイヤ交換後だけでなく、定期的にホイールナットの緩みがないかだけはチェックしようと決意して、応急処置用として助手席の足元に19mmのL型レンチを常備しておくことにしました。
軽ワンボックスに限らず、車に乗る人なら必ずタイヤ交換をすると思いますが、それが自分でやるにしても、業者でやってもらうにしても、その後の増し締めは絶対に行いましょう。
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