軽キャンピングカーには大きく分けると軽キャブコン、軽バンコン、軽トラキャンの3種類がありますが、近年、注目を集めているのが軽トラハウスです。
軽トラハウスというのは、その名の通り、軽トラの荷台に木製の小屋を乗せているもので、自由に動き回れる家といった意味を持つ『モバイルホーム』などとも呼ばれています。
この軽トラハウスという言葉は災害時の避難用として徳島の会社が軽トラの荷台に乗せられる小屋を作ったところからきているようですが、軽トラハウスが新しい軽キャンピングカーの種類というわけではなく、軽トラキャンの別称と考えても良いでしょう。
そこでここでは、軽トラハウスの特徴やメリット、デメリット、自作とキットなどについて考察してみました。
軽トラハウスの特徴
軽トラハウスの最大の特徴としては、荷台に乗せるシェルはあくまでも荷物という考え方ですので、道交法で定められた制限内の最大限まで居室を広くできることでしょう。
ちなみに軽トラに積載できる荷物の制限は以下の通りです。
最大積載量:350kg
高さ制限:2500mm(2m50㎝)
全幅:車体の幅以内
全長:車体の全長の10%まで可
※車長が3m30㎝だとすると荷台から33㎝まで後にはみ出してもOKということです。
この中で特筆すべきは高さが2m50㎝まで使えるということです。
軽ワンボックスベースの軽バンコンを例に挙げて比較してみます。
軽バンコンの室内の高さは軽ワンボックスの高さがしかありませんから、ハイルーフだとしても荷室の高さは1m20㎝ほどです。
それに対して、軽トラハウスですと地面から2m50㎝までは制限内ですので、軽トラの荷台の高さ約65㎝+シェルの厚さ約5㎝の約70㎝を引いたとしても、シェル内の高さは180㎝ほど確保できることになります。
この室内の高さは男性だと多少の圧迫感は感じるかもしれませんが、女性や子供であれば快適な居室空間となることは間違いありません。
軽トラハウスのメリット・デメリット
軽トラハウスの特徴を踏まえた上でメリットとデメリットを考えてみます。
まず、メリットはなんといっても広い室内が確保できるということでしょう。
軽キャンピングカーは居室空間が狭いというのがデメリットではありますが、天井が高くなる軽トラハウスであれば、狭さを感じずに快適に過ごせそうです。
シェルが取り外しができることや維持費が安いこと、また家の形状となっていますが固定資産税などがかからないなどがメリットと言えるでしょう。
デメリットとしては車検の時はシェルを外さなければいけないということでしょう。
軽トラハウスのシェルはあくまでも荷物という扱いですので、シェルが取り外しができるのがメリットでもありますが、車検時は荷物を降ろさないと車検に通らないようです。
そのためシェルを保管しておく場所が必要になります。
さらにシェルの脱着はボルトを外して、金具にシェルを挟んで、軽トラを動かすという工程があります。
言葉にすると簡単そうですが、シェル自体が重く大きい物ということを考えると想像以上に簡単ではなさそうです。
軽トラハウスは自作できる?
軽トラハウスは木材で作れることから、制限値さえ守っていれば誰でも自作することもできます。
そこで手先が不器用な管理人でも、軽トラハウスの自作できるのかを知るためにいろいろなサイトを調べたり、YouTubeで作り方動画を見たりしてみました。
その結果、軽トラハウスは誰でも作れるわけではないことがわかりました。
その理由は以下の通りです。
緻密で正確な設計図が必要
設計図通りの材料が必要
材料の保管と組み立てる場所が必要
この3つがすべて用意できる方で手先が器用な方、さらにはものづくりが好きという方であれば、軽トラハウスは自作することができると思いますが、管理人は作れそうにありません。
軽トラハウスキット
前述の条件を満たしていないので、軽トラハウスを自作するのは難しいという方には軽トラハウスキットも発売されています。
軽トラハウスキットというのは、カットしてある材料を設計図通りに組み立てていけば軽トラハウスが出来上がるというもので、Kトラハウスという軽キャンピングカーシェル販売会社で買えます。
基本キットの価格は税抜448000円です。
消費税をプラスしても約50万円という価格は軽キャンピングカーとしては安いと思いますが、この価格はあくまで外側のシェルのみの価格ですので、内装などはオプションを付けるか自分で用意する必要があります。
軽トラハウスキットなら、自作の問題点でもある設計図と材料を用意する必要が無くなるのでハードルは下がりますが、やはりシェルの組み立てと保管する場所が無い場合は厳しいかもしれません。
まとめ
軽トラハウスはすべて完成した状態で売られている軽キャンピングカーと比べると見劣りしてしまう部分もありますが、逆にそれが魅了でもあります。
シンプルなシェルであれば、外装も内装も自分好みに自由に作れるということですので、完全なオリジナルの軽キャンピングカーが作れるわけです。
シェルの脱着や置き場所などを考えると厳しい面もありますが、逆にそれらさえクリアできれば、自分だけのオリジナル軽キャンピングカーが作れるなんて夢がありますね。
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